外資ファッションブランド本社への主な転職方法
外資系ファッションブランド本社に転職する主な方法として、以下の5つがあります。
- 企業のHPなどから直接応募
- Linked-inを利用
- 転職エージェントを利用
- 紹介
- (番外編)ストアから本社へ異動
希望している企業に知り合いがいるのであれば、紹介してもらうのがベストです。
企業側も社員の知り合いであれば、質の高い人材だろうと考えますし、マッチング率が上がるためです。
しかし、そもそも知り合いがいるという人は少ないと思います。
知り合いもいないし・・・、コネがないとだめなんじゃないの?と悲観的にならないでください。
私の会社でも、紹介以外の方法で転職してきている人が実は圧倒的に多いです。
今回は紹介以外の4つの方法を中心に説明していきます。
企業のHPなどから直接応募
企業によっては、自社HPなどで求人情報を公開していますので、気になる企業の情報をチェックしてみましょう。
「Career」「キャリア」というページがある場合が多いです。
例としてLVMHグループの求人を見てみます。
LVMHのHPにアクセス→「人材」のタブ→「求人」をクリック

下のほうにスクロールしていくと、募集職種一覧が検索できるフォームが現れます。とりあえず日本でのすべての職種を検索してみます。


私が確認したときは、32の職が出てきました。画像の通り、FendiやDIOR、Marc Jacobsなどグループ企業すべての求人が一覧になっています。
ストアマネジャーや販売スタッフなど、店舗における職の募集も多く、このときは半分以上を占めていました。
この中で勤務地が日本本社のものを見てみたいと思います。
PR Assistant Manager, Christian Dior / Tokyo
という募集があったので見てみます。


この職の概要が書いてあります。
またLVMH内での将来的なキャリアの発展についても書いてありますね。DIORだけでなく、他のLVMHブランドのPRとしての可能性もあるそうです。
PROFILEには、より詳細にどんな業務をすることになるかが記載されています。
レポートライン(上司)はPRのシニアマネジャーということもわかります。
そして気になるのが、応募者に求められる要件。
言語については日本語がネイティブレベル、英語がビジネスレベルとのことなので、普段の仕事は日本語が多いと考えられます。
PRという職種柄、取引先のメディアが日本人であることが多いんでしょうね。
ちなみに仕事で使う言語が英語がメインの場合は、募集要項に英語が「Fluent」「Native level」などと書いてあって、日本語が「Business level」になっていたりします。
気になるのは、最低でも5-7年Luxury業界での経験が必要ということ・・・。
この求人の役職がAssistant Managerなので、おそらく下から2~3こ目のランクだと思いますが、それに対して結構長い経験を求めてるなというのが私の感覚。まあでも1年足りないくらいだったら応募してみてもいいと思います。
募集要項は基本的に理想を書いてきます。ので数値化できない概念的なもの(Strong analytical skillsとか)は全然できない!というレベルじゃなきゃOK。任意要件の「is a plus」は全部無視。そうしないと応募できる求人がなくなってしまいます(笑)

Linked-inを利用
ビジネス特化型SNSのLinked-in。
日本ではそこまで普及していないようですが、特に外資系企業において、Linked-inは採用にかなり利用されています。
登録していない方は、ぜひこれを機に登録しましょう!
Linked-inの使い方は大きく2つあります。
- 企業がLinked-in上に求人情報を出しているのでそれに応募する
- 企業からのオファーを受ける
1.Linked-inから求人情報に応募
1つ目は①自社サイトからの応募 と同じことをLinked-in上で行います。

例えばLVMHと検索すると、自社サイトと同様の求人が出てきます。
ここから応募するだけです。

2.企業からのオファーを受ける
2つ目の企業からのオファー。これ、本当によく使われてます。
私と同じ会社で働いていた子も、とある外資ブランドからのオファーを受けて実際に転職しました。
また私のコンサル時代の同期は、私の会社からオファーが来たと言ってました・・・。
しかしながら、登録さえすればオファーが来る!というものではありません。
大切なのはプロフィールを詳細に書くことと、英語(+日本語両方)で書くことです。
あとはつながりも増やしておきましょう。
ただし、これをやっても、行きたい企業からオファーが来るとは限りません。
企業側も即戦力を求め、基本的には同じ業界や職種の人に向けてオファーを出します。
現在の仕事が行きたい業界・職種からあまりにもかけ離れている場合は、あまりこれに期待せず、自ら応募していったほうがいいでしょう。
転職エージェントを利用
定番の方法ですが、やっぱりプロの力を活用させてもらうのは近道だと思います。
ただし、ファッション業界と一口に言っても、内資(日系企業)か外資か、本社か店舗かによって、利用すべきエージェントが異なってきます。
外資系ファッションブランド本社に転職を考えている場合、「外資系に強いエージェント」を中心に、必要に応じて「ファッション専門エージェント」利用するのがおすすめです。
「外資系に強いエージェント」はJACリクルートメントやキャリアカーバー、ビズリーチなど色々ありますが、一番のおすすめはJACリクルートメントです。
「ファッション専門エージェント」はその名の通りファッション業界に特化したエージェントで、例えばクリーデンスやファッショーネなどがありますが、クリーデンスが最もおすすめです。
転職エージェントに関しては、長くなるので↓の記事で詳しく説明しています。

転職エージェントにはそれぞれ得意分野があるため、適した転職エージェントを見つけることが転職を成功させるための大事な鍵です。ファッションブランド本社に転職したい場合はどのエージェントを使えばいいのか、解説します。
(番外編)ストアから本社へ異動
これは上の3つとは少し違いますが、店舗勤務から本社勤務への異動のことです。
もちろん企業にもよりますが、社内異動によって空きポジションを埋める際、店舗勤務者からの応募を受け付けている場合があります。
私の会社でも実施してます。
ただあまり頻繁には募集がないのと、異動先の部署が限られる場合があります。
非常に不確実性の高い方法ではありますが・・・。
店舗勤務もやってみたい!という方は検討されてもいいかと思います。
もしこの方法をとる場合は、最初に本社異動の可能性があるかは聞いておいてください。
おすすめの方法はどれ?
一番は転職エージェント
いくつかの方法を説明してきましたが、結局何がおすすめかと聞かれたら、やはり転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントを利用するのは以下のようなメリットがあります。
- 転職市場や企業の情報をくれる
- 客観的な視点から案件を提案してくれる
- 企業側と条件等の交渉をしてくれる
- 複数社受ける場合のスケジュール調整をしてくれる
特に「情報をくれる」というのは大事なことです。
本格的に転職を考えていなくても、彼らは快く面談に応じてくれます。
転職を少しでも考えているのであれば、情報収集のために転職エージェントに登録しておいたほうがいいです。
ではエージェントを通さず、個人で応募することにメリットはないのか?と言われると、そういうわけではありません。
個人応募には以下のようなメリットがあります。
- エージェントを通すよりも採用されやすい可能性がある
なぜかというと、エージェントは色々な作業を私たちの代理で行ってくれますが、そのためにはもちろん対価が発生しています。
この費用は企業側が支払っており、採用された人の年収の3分の1ともいわれています。
つまり、例えば500万円の年収の人を採用する場合、企業側は追加で150万円以上も払わなければなりません。
エージェントを通す場合、個人応募の場合よりも企業側の負担が多くなることになります。
そのため個人応募のほうが採用される確率が上がる可能性もあるのです。
しかしながら、これは具体的にどれくらい可能性が上がるか示せるものではありませんし、逆にエージェントの交渉のおかげで採用されるというパターンもあると思います。
したがって両者のメリットの大きさを比べると、エージェントを利用するのが賢いと思います。
Linked-inは並行して利用しても損なし
情報収集の意味も含めて、転職エージェントへの登録は絶対ですが、まだ具体的な転職時期を決めていない、まったく焦っていないという人はLinked-inにも登録しておいても良いと思います。
どんな企業からどんなオファーが来るかを確認することで、転職市場における需要がわかってきます。
もしかしたら、今まで考えていなかったけれどアリかも、というキャリアが見つかるかもしれません。
また、外資系ではLinked-inを使っている人が多いです。
ビジネスで出会った人のつながりを保っておくのに最適なツールであり、単純にすごく便利なので登録しておいて損はないでしょう。
希望の転職が叶わなかったときはどうする?
残念ながら、転職活動してみたけれども、希望するブランド本社への転職が叶わなかったということもあると思います。
そんなときはとりあえず店舗勤務に応募すればいいのか?と言われると、店舗勤務を希望していない人が応募するのは個人的にはおすすめできません。
それよりも、
- 業界は違うけど将来的にやりたい職種
- 業界は違うけど英語を使う仕事
- 日系ファッション企業の本社
など、少しでも業務内容が将来目指しているポジションに近い仕事をやってみたほうが近道だと思っています。
店舗勤務と本社勤務では業務内容・求められる能力が違うためです。
こんなときに、総合転職エージェントに登録しておくと、他の業界における可能性なども提案してくれるはずですので、役に立つでしょう。
私が金融機関からコンサルを経てファッション業界に転職したのも、同じような考え方です。
中長期的に考えて、自分のやりたいことに近づいていることが大事だと思います。
このご時世、20代前半から70歳前後、もしくは死ぬまで、50年くらいは働くことになります。
長い目でキャリアを考えてください!
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